カラコロ太極拳体操
制作:島根県松江市(平成19年度)
対象:壮年期~高齢期
<目的>
転倒予防、心肺機能を高める動きを太極拳から取り入れて、寝たきり、介護予防を目的とする
<体操制作に関わった人>
松江太極拳協会 会長 西村敏 氏ほか協会指導員
現場での5年間の検証への協力を協会所属の15の教室サークルの愛好者
<主な利用場面>
高齢者の集いの場、健康づくりイベント等
健康推進課の飯野美也子さんにお話を伺いました。
編集長
「太極拳のご当地体操は全国的にみてもかなり珍しいです。どういういきさつで制作されたのですか?」
飯野さん
「松江市の太極拳協会は日本に太極拳が中国より入ってきた草分けの時代からの長い歴史を持っています。太極拳協会の30年以上にわたる普及活動により、現在会員数は350人を超え、市内14の公民館等で太極拳教室が開催されています。そうした地域性を持つことから、大極拳を介護予防の一環として活用できないかという話が持ち上がり、カラコロ太極拳体操が誕生しました」
編集長
「カラコロとはどういう意味ですか?」
飯野さん
「からだとこころを癒すという意味です。気の流れを整え、呼吸の力とバランス能力を高めることで、寝たきり予防・転倒予防に効果的とされています」
編集長
「太極拳は動きがゆっくりなので高齢者に向いた運動と言えますが、動作が複雑なので、覚えるまで時間がかかります。この体操の最も優れた点は太極拳の動きをわかりやすくしたことにあると思います。普及の状況を教えてください」
飯野さん
「昨年は高齢者の方を対象に教室を年間206回延べ6,500人へ体操の普及を行いました。また、ケーブルテレビでも毎日2回放送をすることで、さらなる浸透を図っています」
<島根県松江市>
人口約20万人。島根県の県庁所在地で山陰最大の人口を擁する中心都市。令和元年8月10日に友好都市である中国の吉林市の太極拳訪問団との早朝合同体操会を市役所前の公園で行う。
編集長のコメント
「太極拳は足腰の強化、バランス力の維持など転倒防止にとても効果的。深い呼吸により、内臓を活性化させることもポイントです」