制作:東京都荒川区
障害者福祉課の中村さんにお話を伺いました。
Q 障がい者向けの体操は全国的にも珍しいです。制作した理由を教えてください。
中村さん
「体に障がいがあると日常の中で手足を動かす機会が減り、ますます運動不足に陥りやすくなります。
区民の誰もが住み慣れた地域で健康で自分らしく暮らし続けられることを願って、2006年に荒川ばん座位体操を開発しました」
Q 「ばん座位」とはどのような意味でしょうか?
中村さん
「ひとりでも多くの方(ばんにん)が、椅子に腰かけた姿勢(座位)で行える体操であることから、
ばん座位体操とネーミングしました」
Q 体操の制作にはどのような方が関わっているのでしょうか?
中村さん
「肢体不自由者が集う荒川やさしい街づくりの会の皆さんと首都大学東京健康福祉学部山田研究室、区が協同して、
約2年6か月の期間をかけて作りあげました。荒川やさしい街づくりの会の皆さんに実際に体操を試行していただき、
そのご意見を参考として度重なる改良の結果、ばん座位体操が完成しました」
Q 主な利用場面は?
中村さん
「身近な地域で体操を定期的に継続実施できるよう、ボランティアの体操リーダーを中心として、
区内6か所の会場で体操教室を運営しています。
また、荒川区社会福祉協議会が主催する「ふれあい粋・活サロン」の各会場で随時実施しているほか、
区内のイベントなどでも体操を実施しています」
Q これまでの成果をお聞かせください。
中村さん
「毎年、肺活量・浮腫みの測定やアンケート調査を実施し、身体の機能維持が得られていることが実証されています。
また、体操を通じて外出の機会が増え、仲間づくりにも寄与できています」
Q メッセージを一言お願いします。
中村さん
「誰もが座ってできる10分間の体操です。ぜひお試しください!」