いきなりですが、今スランプです。
窓の外を眺めては、ため息ばかり。
全くモチベーションがあがりません。
健康推進部なのに、五月病です。
何を目指せばよいのか、わからなくなったからです。
たとえば、週に一度、全社員でラジオ体操をやっていますが、
その程度で健康状態が変わるわけありません。
かといって、回数を増やしたり、内容をハードにすることは勝手にできません。
やりすぎだと反発を受けるからです。その根回しが大変です。
仕事であるからには、目に見える成果を出したい。
しかし、そもそも成果ってなんだろう。
本業の仕事が忙しくなってきたこともあり、
健康推進部の仕事が急に面倒くさくなってきました。
そんなある日の午後。
私のデスクの前に社長がふらりと現れます。
いつものようにお菓子を食べながら、ボソッと言います。
「うちもそろそろ健康経営だね」
健康経営?
一瞬、意味がわからず、返事に困りました。
社長はそれ以上は何も語らず、
隣の女性社員からお菓子をもらって、満足げに去っていきました。
その夜、「健康経営」をネットで検索すると、
膨大な数の結果が表示されました。
大半は大企業の事例でした。
快適なオフィス空間、人間ドッグの無料受診、高機能なウエアラブル端末の支給…
見ていて、何だかしらけました。
当社では夢のまた夢だからです。
健康経営とは、お金がある大企業だからできるものではないだろうか。
社長はいったい何を言いたかったのだろうか。
そんな時、ある言葉が目に入りました。
「健康経営優良法人」
それは、ざっくり言うと以下のような内容でした。
「経済産業省と日本健康会議という民間組織が
健康経営を熱心に行っている企業にお墨つきを与える認定制度。
毎年2月、都内で表彰式を行っている」
どうせ大企業しか選ばれないんだろう、と冷めた目で要項を眺めていたら、
大規模法人部門のほか、中小規模法人部門があるではないですか。
その数、約800社。
たった3人の会社もあって驚きました。
また、多くの会社がこの認定のロゴマークを
自社のホームページで使っていました。
イメージアップにもなって、一石二鳥。
私のやる気スイッチが入りました。
(この連載は第2、第4月曜日に更新します)
虎ノ門ではたらく健康推進部長(見習い)。
全国健康保険協会(協会けんぽ)東京支部保険委員。日本成人病予防協会認定 健康リズムカウンセラー(健康管理能力検定2級)。市民ランナーなど肩書は多い。
只今、8月の健検(日本健康マスター検定)合格へ向け勉強中。